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nash非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)とは?
アルコールが原因でない肝臓の病気です
肝臓病と聞くと「お酒の飲み過ぎ」あるいは「ウイルス感染」が原因と思われる方も多いでしょうが、アルコールやウイルス感染を原因としない肝臓病もあります。これを非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD:ナッフルド)と言い、非アルコール性脂肪性肝疾患はさらに病態が進行しない非アルコール性脂肪肝(NAFL:ナッフル)と、肝硬変や肝がんへ進行するリスクがある非アルコール性脂肪肝炎(NASH:ナッシュ)に分けられます。
非アルコール性脂肪肝(NAFL)
肝臓の細胞内に過剰に脂肪が溜まっている状態で、病態は進行しませんが動脈硬化、脳卒中、心筋梗塞のリスクが高まります。
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)
脂肪肝に炎症が起こった状態で、進行性の疾患なので肝硬変や肝がんへ進行する恐れがあります。
nash非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の原因は?
主な原因は肥満です
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の主な原因は肥満で、特にメタボリックシンドローム(内臓脂肪型肥満)の方はリスクが高まります。食べ過ぎ、運動不足、糖尿病や脂質異常症といった生活習慣病なども原因となります。
その他、過度なダイエット、閉経によるホルモンバランスの乱れも脂肪肝を引き起こし、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を招く恐れがあるとされています。
nash非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の検査
エラストグラフィー検査を実施しています
従来、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の確定診断のためには、入院しての肝生検が必要でしたが、箕面市・桜井駅のふじもとクリニックでは「エラストグラフィー機能」を搭載したフジフイルムヘルスケア社製の超音波診断装置(ARIETTA 850SE)を導入しており、肝生検を行わなくても比較的容易に非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の把握が可能になりました。
エラストグラフィー検査では、肝臓の硬化度の評価、脂肪肝の有無の確認が可能で、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の的確な診査・診断、そして治療方針に役立てることができます。
nash非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の治療
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)に対して食事療法や運動療法を行うほか、これらの生活習慣の改善だけでは効果が不十分な場合には、肝硬変や肝がんへの進行を防ぐために薬物療法を行います。
食事療法
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の主な原因は肥満ですので、適正体重を目指すためにカロリー制限などの食事の内容の見直しを行います。自己流のダイエットではかえって病態を悪化させる恐れがありますので、専門家のアドバイスを受けながらダイエットに取り組むようにしましょう。
運動療法
できるだけ毎日、無理のない範囲での有酸素運動を継続することで、体重だけでなく、脂肪に蓄積された脂肪を効果的に減少させられるようになります。お仕事などで忙しくて、なかなか運動のための時間がとれないという方は、通勤時に歩く距離を増やしたり、なるべく階段を使ったりするなど、普段の生活の中に上手く運動を取り入れるようにしましょう。
薬物療法
食事療法や運動療法だけでは十分な効果が得られない場合、肝硬変・肝がんの予防のためにお薬を使った治療を行います。
脂肪の酸化を防ぐために抗酸化剤(ビタミンC、ビタミンE)を処方するほか、糖尿病を合併している場合には糖尿病治療薬、高血圧を合併している場合には降圧剤、脂質異常症を合併している場合には脂質代謝異常治療薬と、それぞれの状態に合わせて使用するお薬を選択します。